舌下免疫療法

舌下免疫療法は、舌の下に少量のアレルゲンを投与していくことでアレルギー症状を緩和していくという治療法です。ただ全てのアレルゲンに対応できるわけではなく、対象となるのはスギ花粉による花粉症と、ダニアレルゲンが原因のアレルギー性鼻炎の患者様です。

主な効果

  • くしゃみ、鼻水・鼻づまりなどアレルギー症状の改善・緩和
  • 涙目や目のかゆみなど、アレルギーによる結膜炎の改善
  • アレルギー治療薬の減量
  • 生活の質(QOL)の改善 など

服用方法

舌下免疫療法では、1日1回の服用が基本となります。スギ花粉症の患者様には、スギ花粉を含む舌下錠を舌の裏に置き、しばらく口内で保持してから飲み込みます。ちなみに治療を開始する時期は限定され、スギ花粉の飛散時期は行えません。

ダニアレルゲンが原因のアレルギー性鼻炎の患者様の場合は、ダニアレルギー用の錠剤を舌下に一定時間保持してから飲み込みます。こちらの場合は開始時期が限定されることはありません。どちらにしてもアレルゲンの成分が少量のものから服用し始め、その後一定の量のアレルゲンが含まれた薬を数年間に渡って服用し続けます。どちらの治療であっても初回の投与は医療機関で行い、投与後30分間は待合室で経過観察をする必要があります。

主な副作用

舌下免疫療法による副作用ですが、最も多いのが口の中の腫れ、かゆみです。このほか、のどの不快感、蕁麻疹、発疹、唇の腫れ、耳のかゆみなどがあります。なお、非常にまれですが、アナフィラキシーショックが起こることもあるので、初回の投薬は医療機関内で行います。

鼻レーザー

鼻レーザーは、アレルギー性鼻炎の患者様などに対して行われます。従来の薬物療法などでは十分な効果が得られないケースについても、鼻レーザー治療によって症状を改善できることがあります。この場合、アレルギー反応が起こる場所である鼻粘膜をレーザー照射によって変性させることによって、花粉やハウスダストなどの抗原が入ってきてもアレルギー反応を起こりにくくします。
その結果、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を抑えることができます。レーザーは水分に吸収される性質があるので、鼻の粘膜の浅い層だけを凝固し、内部組織にはダメージを与えません。

主な効果

  • くしゃみ、鼻水・鼻づまりなどアレルギー症状の改善・緩和
  • 涙目や目のかゆみなど、アレルギーによる結膜炎の改善
  • アレルギー治療薬の減量
  • 生活の質(QOL)の改善 など

鼻レーザー治療の流れ

初診時
鼻レーザーをご希望される場合、鼻の内視鏡による検査や、アレルギーの有無を調べる血液検査などをおこないます。結果を元に鼻レーザーが適応かどうかを判断いたします。
日程調整
鼻レーザー治療は原則予約制のため、日程を調整いたします。
手術当日
鼻レーザー手術は、まず鼻腔内に表面麻酔薬を含ませたガーゼを20~30分挿入して麻酔を行い、そのあとでレーザーを照射します。手術時間は概ね10分程度で終了します。なお、術中・術後の出血や痛みは、ほとんどありません。
治療後は止血するためのガーゼを鼻の穴の中に詰め込むことがあります。
費用は保険適用で、3割負担として、9,000円弱です。
術後
通院は最低でも1回は必要です。手術から1週間後をめどに、経過観察やかさぶたなどのお掃除をさせてください。この間、鼻水や鼻づまりがひどくなることもありますが、手術跡から出血するようなことはありません。なお、手術の効果が低く、再照射を検討する場合でも、1〜3カ月ほどの期間を空けて行うことがあります。